2015.5.28 | |
今、就活シーズン真っ只中、就職とSNS利用をどう ... |
2015.5.24 | |
日本列島横断、情報モラル教育、充電の旅! |
2015.5.22 | |
いかがなものでしょうか? |
2015.3.28 | |
青少年のネット問題は日本もドイツも同じ!!(ドイ ... |
久しぶりにJRチケットを記念に持ち帰った。
ご覧のように上段の乗車券の区間は東京駅から熊本駅までだが朱書きは名古屋駅、新大阪駅、岡山駅と自動改札機の途中下車の刻印がいくつもある。下段の九州新幹線の最速「みずほ号」は最後の岡山駅から熊本駅までのたった2時間ちょっと特急券である。実はこれだけ途中下車したのは訳がある。
往路は数日前に私のウォールでご報告したように熊本空港~大阪・伊丹空港~羽田空港とあっという間に移動した(なぜ伊丹空港を経由したかには深い訳が)。到着後すぐに代々木にある国立オリンピック青少年センターに移動し、2枚目の写真のように数日前に4時間もの私のレクチャーを受けられたドイツからの教育視察団の皆さんの研修報告を聞いた。青少年のネットの問題について、共通することと相違点、ドイツの改善事項、それに日本への提言であった。
終了後、すぐに名古屋に移動し、名古屋市の小中学校情報教育研究会のみなさんと「情報モラル教育」を酒の肴に意見交換をした。研究会に「情報モラル教育研究グループ」を今年度から組織しますという実に先駆的な嬉しい話も聞いた。翌日の土曜日には大阪で、総務省の近畿総合通信局主催のネットモラル動画コンテストで審査員を務めた関係で表彰式のプレゼンター役をし、その後、兵庫県立大学の竹内先生の進行で高校生、大学生のトークセッションを興味深く拝聴した。
最後の写真は日曜日に岡山の山陽新聞社が主催された「OKAYAMA中学生スマホサミット」のフォーラムに参加して中学生の”生の声”を聞いた。同じく竹内先生のリズミカルな進行のもと、中学生の本音の意見がたくさん飛び出した。岡山県内から意志の高い中学生が30名ほど集ってのサミットだったがこのフォーラムを開催するにあたり、啓発ムービーの作成やディーエヌエー協力で作製された使いすぎ注意勧告アプリ(通称、桃太郎アプリとネーミング)、啓発ポスター募集の表彰など、実に内容盛りだくさんの4時間であった。地域地域で情報モラル教育の取組も特色と温度差が出てきているが新聞社が地域リーダーになっているところは私の知る限り岡山くらいである。
たまたま日程も連続していたため、帰路に、JRで途中下車しながら、それぞれの企画に参加した。各取組の詳細はそれなりに文字数が必要なため、また別の機会にご紹介するが、地域の実情に応じて、やっとであるが情報モラル教育の取組に各地で火が付いたと思っている。内閣府の関係委員の一人として、長年にわたり啓発活動に関係してきた者として実に嬉しい限りである。
最後に、ドイツの視察団から日本への提言として耳が痛い内容があったのでご紹介する。「OECD国際学力比較調査でドイツはどの項目も平均である。それでよいとみんなが思っている。しかし、日本はそれぞれの項目でベスト5に入ることが要求され、生徒や先生、教育行政の方々のストレスになっているのではないか。ベスト5が良くて、平均が良くないとは思えない」との内容だった。とかく順位や成績に、やたらこだわる日本の教育への示唆と理解した。その通りである。ドイツの子ども達の成績が低いとは私は思えない。なぜか、残念ながら高校、大学、社会人と、その教育成果は日本では崩れていく。英語教育など残念ながらあまり成果を出していないのはご承知の通りである。今、教育界では「21世紀型学力」が花盛りであるが、その成就には、案外、その指摘はポイントかもしれないと思った。